シネレンズコンセプト

現代に生きる私たちの周辺には、実に多くの映像表現の世界がある。圧倒的な映像の力で眼福を追求するもの。撮影技術を自在に駆使し、新しい表現手法を編み出すもの。映画には映画の、報道には報道の、アートや個人メディアのそれぞれに、つくり手が要求するべき像質、理想とする美の規準がある。SIGMAが志してきたのは、最先端の技術を惜しみなく投入することでどんなプロダクション現場でも、どんな道具立てであっても、そこで求められる「美しい映像」の要求水準を十二分に満たすことのできる最高性能の機材を、最良の条件と信頼とともに提供すること。性能も、価値も、すべてはその先のクリエイションのためにある。あらゆる「映像美」のためのベスト・ギアを、SIGMAから。

高画素デジタル映像時代の
「レボリューション・レンズ」。

高性能でリーズナブルなデジタルシネマカメラの登場は、映像制作の高画素化と相まって「優れた製品」の基準を変え、映像製作の自由度と可能性を広げている。一方シネマレンズにおいては、いまだ価格や知名度が性能の証明となっており、製作の予算と機材の性能が比例する傾向にある。業界全体の生産数自体が少ない映像用機材の世界では、レンズ開発・製造の技術革新に不可欠な「量産」自体が難しく、カメラの進化にレンズが追いつけていない実情がある。1カットの画質への要求水準が厳密な写真の世界で超高画素化に対応する高性能レンズの量産技術を確立し、いちはやくレンズの高性能化を志向してきたSIGMAのノウハウを活かし、これまでのシネレンズの世界では困難であった高画質かつ低価格、そして耐久性や素材・仕上げなど物としての高品質、というすべてを備えた高画素デジタル映像時代の「レボリューション・レンズ」の実現を目指した。

世界的な評価を得てきたスチル用レンズの光学性能を継承すべく、「光学系」はそっくりそのまま活用。一方それ以外の設計要素は業界標準に合わせフルリニューアル。加えて電子接点付きマウントの採用や堅牢なフルメタルボディの加工などスチルレンズで培ったノウハウをふんだんに活かしている。SIGMAだからなしえる、軽量・コンパクトながら最高の性能とこれまでにないバリューを持つシネレンズシリーズの実現により、映像制作の現場に自由と可能性を提供する。