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30mm F1.4 DC DN

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© 中村 航  Wataru Nakamura

SIGMA 30 mm F1.4 DC DN | Contemporary   インプレッション

ミラーレスカメラ用に、新設計された大口径単焦点標準レンズ。

実はミラーレスカメラ用交換レンズで、F1.4クラスのレンズはさほど見当たらないのである。大口径ににしか撮れない世界が確実にあり、その意味でも価値ある1本だと思う。2005年あたりにはじめてリリースされた30mm F1.4 EX DC/HSMは、なかなかクセのあるクラシカルな写りの印象が強い。その後Artラインにまったく新しいレンズとして登場。写りのほうは、この時代に生まれたものだから悪かろうはずがない。Artラインにラインアップされるに相応しい写りであった。このたびリリースされた本レンズは、ミラーレス機に最適化された新設計レンズだそうだ。Eマウントであれば45mm相当、マイクロフォーサーズマウントであれば60mm相当で、いずれも最も使用用途に富む標準域の画角となる。交換レンズの面白さに興味を持ち、最初に目がとまるのが大口径単焦点標準レンズ。交換レンズの世界では比較的手に入れやすい価格であり、写真表現の魅力のすべてが詰まった1本だと言えるかもしれない。

「マウントしたままにできる」そこを狙ったレンズだろう。コンパクトでルックスがよく、大口径レンズの楽しさを存分に楽しめる。

F1.4クラスともなれば、35mmフルサイズに比べて小さなセンサーを搭載するミラーレスカメラであっても大きなボケ描写が得られる。ボケ描写は写真表現の醍醐味の一つだ。手にすれば、間違いなく表現の幅が拡がる。一般的にF値の明るいレンズは大きく重くなりがちなのだが、本レンズは大変コンパクトで、ボディにマウントしたときのルックスもまるで設えたかのようだ。これなら毎日マウントしたまま楽しめる。換算50mm付近の標準域の画角は、望遠的にも広角的にも使え、潰しの利く画角だ。日常的なシーンも大きなボケ描写で特別なシーンに描くことができる。コンパクトさから、旅先の鞄に忍ばせることができて、表現の幅が拡がる。ズームレンズのような自由さはないが、画面の整理に頭と足を使う。得られるものは大きいのではないだろうか。本稿では、まさに日常的なシーンと旅先に本レンズを持ち出してみた。参考にしていただければ幸甚である。

シンプルで端正なデザインは、ボディを選ばずマッチングがよい。“手にしたくなるデザイン”だ。


© 中村 航  Wataru Nakamura

旅先に連れ出すレンズのチョイスは、いつも悩ましい。むしろここから旅の楽しみは始まっているといってよい。まず、旅とは日常からかけ離れたシーンであるわけで、第一選択は標準域のレンズとなるだろう。標準レンズというのは一般的に50mm近辺とされるが、35mm近辺を標準とする撮り手も多い。35mm近辺の画角は、被写体と周辺を程よく同時に写し込むことができる。それに比べて50mm近辺は被写体をより浮き立たせる。自分は50mm近辺を手にすることが多い。35mm近辺に比べて、押しても引いても迷う落ち着きの悪さは結果的に撮影の幅を生む。つまり潰しが利くし、要はおもしろいのだ。50mm近辺の大口径となれば、被写体までの距離と絞りの選択で作画の幅も生み、また画もわかりやすい。せっかく旅に出て、印象的なシーンをできれば印象的に持ち帰りたい。楽なことは大事なのである。そんなわけで、50mm近辺を手にするのだ。


© 中村 航  Wataru Nakamura

その場の雰囲気を持ち帰る。大口径単焦点レンズの写りは、写真の楽しさが凝縮している。


© 中村 航  Wataru Nakamura

© 中村 航  Wataru Nakamura

あの土門拳さんが、京都の仏像を撮影する際に通ったという川端団栗のおでん屋「蛸長」にて。なんと134年、明治15年の創業だそうだ。左の河合さんは4代目となる。なんとも上品な味わいに魅せられて、何度か足を運んでいるお店。

少し撮らせてください。記事になりますが、いいですか?と断りレンズを向けると、ゆっくりと皿に盛りつけてくれた。「ついにカメラを買いまして。おでんの素材段階から撮影して、blogに写真を載せようと思ってるのです」・・・道理のお心遣い。

カウンターの下から、さっとカメラを取り出し撮影させていただいた。そう、スマートフォンで撮るかのように。何で撮っても写真は写真。その本質に代わりはないと思うが、線の細い描写になだらかで大きなボケは、1枚のカットを彩りを添えて記録してくれる。

カメラ共々コンパクトなパッケージングは、街撮りが気楽。カメラが前面に出過ぎず、しかも楽しい。


© 中村 航  Wataru Nakamura

祇園は京都でも屈指の観光スポットのひとつ。生粋の京都好きにしてみれば、少し足が遠のく場所かもしれない。街全体を撮ろうと思えば、どうしてもわかりやすいカットになってしまう。しかし50mm近辺の画角であれば、いろいろとシーンを抽出できる。撮ってて飽きないのだ。


© 中村 航  Wataru Nakamura

足下を見て、ファインダーを覗き込む。この種のカットを撮るには祇園はうってつけ。50mm近辺の画角というのが、またちょうどよいのだ。単焦点レンズのため画面整理はズーミングのように楽ではない。寄って引いて。写真を撮り始めてもうずいぶん経つが、あいかわらず楽しい。撮ったカットはともかく、なのだが。


© 中村 航  Wataru Nakamura

軒先に干された寿司桶。ちょうど日が落ちる頃だったか、このレンズの写りの特長がよく出ているように思う。ピント部分は繊細に結像し、なだらかなバックのボケ味とあいまって、その場の雰囲気がよく捉えられている。


© 中村 航  Wataru Nakamura

京都の町を撮るには、28mm近辺の画角が面白い。横位置で町の息づかいを捉えるなら。町そのものの佇まいを捉えるなら、50mm近辺の画角で縦位置が面白い。手前にピントを置いて、日が落ちて暗がりにつつまれていく路地を表現してみた。


© 中村 航  Wataru Nakamura

夜の祇園、24時を回る頃だろうか。さすがに人もまばら。上のカットと同様、画面奥の明かりが灯る雰囲気を出そうと、被写界深度から外し、手前にピントを置いて構えた。そこに突然現れた舞妓。慌ててシャッターを切った。


© 中村 航  Wataru Nakamura

バスに乗ろうと停留所で待っていれば、ともかく海外からの観光客の多さに驚く。赤いパーカーがやけに目に飛び込んできて撮ったカット。深みの感じられる色再現はもとより、立体感に驚く。


© 中村 航  Wataru Nakamura

画面奥から歩いてきた。邪魔してはわるいと足早に抜けてきた。京都で着物を着ている人達は、思いのほか海外の人々が多い。写真の2人は日本人だった。すれ違い様に「いいなあ、自分も撮らせてください」と後ろからパチリ。光が存分に回るところではクリアによく抜ける。光に乏しいところなら空気の重みを感じる。抜けとコントラストのバランスがよい。開放から十二分にシャープなレンズだ。


© 中村 航  Wataru Nakamura

南禅寺の水楼閣にて。それそのものを撮ろうと思えば、28mm程度の画角が欲しくなる。50mm近辺の単焦点は、自分の視点が写る。観光地でも少し”角度”をつけて光景を見つめる。こんな楽しみ方ができる画角だと思う。


© 中村 航  Wataru Nakamura

見慣れた景色を50mm近辺の画角で覗き込めば、そこに撮り手ならではの世界がひろがる。


© 中村 航  Wataru Nakamura

日常のワンシーンを、絞りを開けて撮るだけで、その空気まで写し込める。
浮き立つ立体感がすばらしい。


© 中村 航  Wataru Nakamura

同じ場所を、こんどは極端なオーバー気味で撮る。ここでも絞りは開けて、浮遊感を出す。カメラボディに手ブレ補正機構が搭載されていたり、三脚にカメラを据えるなら絞り込んで人物を動体ブレとして写し込んでもおもしろい。


© 中村 航  Wataru Nakamura

標準域の画角のおもしろいところは、広角的にも望遠的にも使えるところだ。広角のようにパースはつかず、望遠のような圧縮感もでない。ニュートラルな写りで、その両方を演じることができるのだ。端正にフレームを整えると、この画角独特の落ち着き払ったカットが撮れるのだ。


© 中村 航  Wataru Nakamura

望遠的に使ってみる。手前を真っ黒に落とすことで画面整理を行った。


© 中村 航  Wataru Nakamura

開放から十分にシャープだが、1段絞りこむと画面全域が切れるようにシャープさが増す。立体感のすばらしさはこのレンズの大きな特長だと思う。


© 中村 航  Wataru Nakamura

日々の記録にも彩りを添えてくれる、コンパクトな1本。この1本を携えることでぐっと表現の幅は拡がる。

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    OLYMPUS OM-D E-M1
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    M-マニュアル
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    F1.4
    JPEG 4608×3456(10.6MB)

contemporary

30mm F1.4 DC DN

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