第254回

剱崎・Tsurugizaki

July 22, 2020

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
カラーモード モノクローム

三浦半島東南端に位置する剱崎の海岸北は狭い砂浜になり、そこから少し北の岩礁に間口港灯台が建っている。雨が降り出す前の数時間の間、東京湾と外洋の境目の変化に富んだ海岸を散策した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

三浦半島側の観音崎と房総半島側の富津岬とを結ぶ線、その南の三浦の剱崎と房総の洲崎とを結ぶ線に囲まれた海域を浦賀水道と呼び、広義では東京湾の一部とされるので、剱崎は東京湾と外洋の境目にある岬に見える。
昼まで雨が降らないとの予報の日、車で剱崎へ向かった。雨の心配のなかった前日の日曜日に行かなかった理由は、「剱崎まで近づく道は非常に狭く、週末に行ったら対向車が多くて100mぐらいバックで引き返した」というネットの書き込みを見かけたからだ。朝7時過ぎ、狭い道を対向車とすれ違うことなしに無事走り抜け、目的地に設定した剱崎灯台から300mほど手前の有料駐車場に到着した。周囲に色々な物が積まれた土の駐車場には、釣り人のものと思われる3台の車が停まり、日焼けした中年男性が片付け作業をしていた。灯台周辺の写真を撮りに来たと告げると、男性は「400円でいいよ」と言い、昨日は釣り人が多かったこと、海岸掃除の大変なこと等を話し始めた。話が終わりそうもないので、「雨が降る前に写真を撮らないといけないので」と男性に告げ、灯台へ向かった。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/200s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード 風景

有料駐車場には海岸に落ちていた物が沢山置かれている。
緑の濃い周辺の草木を見ると南の離島に来たような気がする不思議な場所だ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
カラーモード モノクローム

剱崎灯台は、1866年、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と結んだ江戸条約によって江戸幕府が建設を約束した8ヶ所の灯台の一つ。当初は石造であったが、現在の灯台は関東大震災後に再建されたコンクリート造で塔高は約17m。白い灯台の存在感を強調し過ぎないように調整した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/200s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード 風景

灯台入り口の錆びた金属のドアと白く塗られたコンクリートは全く違う質感だ。違った質感を同じフレーム内でどこまで忠実に写し出せるか、興味を持って撮影した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/2500s
絞り値 F1.8
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 56mm
焦点距離
(35mm換算)
84mm
ホワイトバランス オート
カラーモード 風景

初点灯は1871年3月1日と刻まれたプレートにフォーカスした。コンパクトだが明るい新レンズのボケ具合はかなり良い。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
シャッタースピード 1/250s
絞り値 F8.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 244.5mm
焦点距離
(35mm換算)
244mm
カラーモード モノクローム

剱崎灯台の中には入れないが灯籠部分はよく見える。新レンズの超望遠ズームは、気軽に持ち出せるサイズなので、コンパクトなSIGMA fpとの旅には欠かせなくなりそうだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

剱崎灯台を後にして振り返ると灯台の傍に建つレーダーだけが見えた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

剱崎灯台が建つ敷地は周辺より高い土地にあり、上って来ると同じ敷地内に建つレーダーの頭が最初に見えて来るのが、灯台目当てに来る人にはちょっと残念だ。灯台を一通り撮影後、灯台が建つ敷地を周るように海岸へ下りた。そこには小さな砂浜があり、150mぐらい北の岩礁には細く小さな間口港灯台が建っていた。この灯台は波際の岩礁に建っているので行き交う船を入れた写真が撮れ、シネマグラフも作ってみた。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 56mm
焦点距離
(35mm換算)
84mm
カラーモード モノクローム

海面から約41mの高さに灯火がある剱崎灯台を見た後、小さく見えた間口港灯台の灯高は約10m。沖から漁船が間口港へ続々と戻って来ていた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 56mm
焦点距離
(35mm換算)
84mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

初点火が1974年2月の間口港灯台は黄ばんでいた。背景を美しくぼかすポートレート撮影に最適な焦点距離の新レンズで、ドア前にシュノーケルのセットが置き去られていた灯台を切りとった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

漁船や釣り船が頻繁に行き交っていた間口港付近。港の傍の海面だけが動くシネマグラフに仕上げてみた。

間口港灯台を撮影した後、当初の目的地であり、かながわの景勝50選にリストされている剱崎の海岸を散策した。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/250s
絞り値 F8.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

ここが正式な剱崎。石碑右の崖上に剱崎灯台が建っている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/250s
絞り値 F7.1
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

石碑から70mほど東へ歩いた辺り。二つの緑の小山から成る部分は、剱崎の東に浮かぶ小さな島に見える。陸続きの海岸と見るべきだが、関東大震災で地盤が隆起する以前は島だったようだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/1000s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード フォレストグリーン

海岸を少し東へ歩くとオレンジ色のスカシユリが沢山咲き、その先には小さな鳥居が建っていた。広角レンズを活かしてユリより低い位置から撮ってみた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/250s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード フォレストグリーン

地図上の表記での「竜宮祠」は、剱崎灯台の南南東の崖の下辺りに位置する。三浦半島は海にまつわる神話が沢山あるようだ。この祠は小さく、そのサイズが伝わるよう周辺を大きく入れて撮影した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード 風景

剱崎の岩礁と東京湾を出入りする船舶が行き交う光景。霞んでいたが房総半島が見えた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
シャッタースピード 1/200s
絞り値 F8.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 400
焦点距離 331.3mm
焦点距離
(35mm換算)
331mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

オレンジ色のスカシユリと濃い緑が映り込む海面にクラゲがぷかぷか浮かんでいた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/200s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 200
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード 風景

1cmぐらいの小さなカニを海水の中に見つけた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

剱崎からは、歩いて来た道を上って駐車場へ戻る手前の道を下リ、再び海岸へ出たが、剱崎からはそのまま海岸を歩いて到達できる場所だった。駐車場を管理する男性から、海岸の岩礁は削って歩きやすくしてあると聞いたが、この辺りの海岸は「三浦・岩礁のみち」と呼ばれ、港の部分は内陸へ入るが、海岸を沿って10km以上歩くことができる。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
カラーモード モノクローム

保元の乱で敗れた源為義の第八子、源為朝は、武勇を惜しまれ死罪を免除され伊豆大島に流罪となった。為朝は流人の島から「わが弓勢昔に変わらずや」と、鎌倉に向って放った矢が誤ってここに落ち、泉が湧き出て井戸となり「矢の根の井戸」と呼ばれるようになったとの伝説がある井戸の跡。説明がないと何だか分からないものだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 200
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

岩壁の隙間から湧き水が垂れていた。この辺りには洞窟がいくつもあり、大昔は住居として使われていたようだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/400s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16mm
焦点距離
(35mm換算)
24mm
ホワイトバランス オート
カラーモード スタンダード

派手な色ではなかったが、曇天だったので表示がよく目立っていた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード

海岸には色々な物が落ちていた。これは浮きとして使われる物のようだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

海岸から駐車場に戻ると雨がぱらついてきたが、本降りになるまでまだ時間がありそうだった。私は東の湾を越えた海岸周辺まで足を伸ばしたが、海岸に出る手前で雨足が強くなったので、森の中にある「白浜毘沙門天」の前でUターンをして来た道を戻って帰宅した。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F2.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 400
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード フォレストグリーン

緑が濃い森の中にあり、苔に覆われた白浜毘沙門天。天気が悪かったせいもあるが非常に暗い境内だった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/400s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード

何故かぬいぐるみが置いてある金田漁港付近のバス停。寂しい雨の日の描写に、カラーモードは「切」を選択。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 30mm
焦点距離
(35mm換算)
45mm
ホワイトバランス オート
カラーモード ティールアンドオレンジ

雨の平日、誰もいない金田漁港の北の砂浜。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary

コンパクトな5本のLマウントレンズとSIGMA fpを持って出かけたこの日、いつ雨が降り出すか心配だった。三浦半島の先端部分の海岸は奥が深く、近いうちに時間を気にせずのんびりと海岸線を歩いてみたい。

剱崎