第261回

福島県南会津郡西部を散策 / Exploring the western part of Minamiaizu District

November 04, 2020

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/400s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 43.6mm
カラーモード モノクローム

福島県南会津郡只見町(ただみまち)に並んで立つ案山子は、JR東日本の只見線の只見駅を見ている。只見線は、福島県会津若松市の会津若松駅と新潟県魚沼市の小出駅を結ぶ135.2㎞の路線だが、2011(平成23)年7月の豪雨被害により、会津川口~只見間の27.6kmはまだ不通でバスによる代行輸送が続けられている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

景色がよく紅葉が見頃で観光客の少ない土地を探していたら、福島県南会津郡只見町の森が良さそうだった。10月下旬、西那須野塩原ICで東北自動車道を下り、那須塩原温泉を越え、福島県の最西端に位置する只見町を目指した。町に入ると町の東端に位置するブナの原生林である「恵みの森」へ向かった。町のHPによると、森への入山適期は5月末~11月初旬とし、森は入口までの県道と共に冬期閉鎖となる。10月下旬からは、みぞれ交じりの冷たい時雨に注意。紅葉の美しい10月末は日照の時間が短くなり、とくに谷間は日没が早く午後4時に暗くなるので、入山は午前中にして午後からはやめるようにとの警告が書かれている。「熊出没」の看板が立つ森の入口に到着するとまだ一台の車も停まっていなかった。長靴を履き独り森へ入った私は、南会津町から只見町へ入る道中で子熊を目撃していたのであまり奥まで入らなかった。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 250
焦点距離 31.3mm
焦点距離
(35mm換算)
31mm
ホワイトバランス 曇り
カラーモード ティールアンドオレンジ

檜枝岐川(ひのえまたがわ)が南会津町で舘岩川(たていわがわ)と合流し、伊南川(いなんがわ)と名前を変えた川を渡る。鮎釣りが有名な伊南川はここから北東へ14.5kmほど流れ、只見町で尾瀬を源流とする只見川に合流している。子供の字だと思うが、只見町の高齢化が問題となっているようだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/160s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 200
焦点距離 70mm
焦点距離
(35mm換算)
70mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

恵みの森」からは、東に位置する只見町の中心部へ移動し、山中に一の岩、二の岩、三の岩を磐座(いわくら)としていることから三石神社と呼ばれ、只見駅裏に位置する要害山の中腹にある神社まで登った。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/40s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

「恵みの森」と呼ばれる標高600mの森は紅葉の見頃だった。
森の中では動画でも撮影したのでアスペクト比を16:9で撮影してみた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/5s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 12
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

「恵みの森」と呼ばれる標高600mの森は紅葉の見頃だった。
森の中では動画でも撮影したのでアスペクト比を16:9で撮影してみた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art
シャッタースピード 1/30s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 35mm
焦点距離
(35mm換算)
35mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

透き通るような沢に秋色が映り込む。長靴を履いて来て正解だった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art
シャッタースピード 1/200s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 35mm
焦点距離
(35mm換算)
35mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

先日までの雨で森はしっとりと濡れていた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F6.3
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 200
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

鳥の鳴き声が響き渡る大きなブナを見上げる。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art
シャッタースピード 1/160s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 200
焦点距離 35mm
焦点距離
(35mm換算)
35mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

引き返す途中、ベテランガイドに先導された3人組とすれ違い、熊よけの鈴がしばらく耳に残った。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 160
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

雲が切れはじめ、森が明るくなってきた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

動画で森を少し撮影した。

「恵みの森」からは、東に位置する只見町の中心部へ移動し、山中に一の岩、二の岩、三の岩を磐座(いわくら)としていることから三石神社と呼ばれ、只見駅裏に位置する要害山の中腹にある神社まで登った。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary
シャッタースピード 1/500s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 56mm
焦点距離
(35mm換算)
84mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード 風景

「恵みの森」から東へ走る途中、山に囲まれた只見町布沢の田んぼに建つ若宮八幡神社の赤い屋根が目を引いた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 35mm
焦点距離
(35mm換算)
35mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード 風景

「只見線の田の口踏切を越え、只見スキー場横の三石神社へ向かう。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F4.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 16.5mm
焦点距離
(35mm換算)
16mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード ティールアンドオレンジ

登って来た山道を振り返り、岩の穴に頭を入れて祈ると頭が良くなり頭の病気も治るといわれている「一の岩」を見る。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F5.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード 風景

「大きな岩を御神体として祀る三石神社までは、ちょっとした山登りだった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F4.5
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 400
焦点距離 105mm
焦点距離
(35mm換算)
105mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード ティールアンドオレンジ

「三の岩 縁結びの岩」では、岩の小さな穴を見つけ、ヒモを通して結ぶことができれば縁が結ばれるといわれている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/400s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 70mm
焦点距離
(35mm換算)
70mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード ティールアンドオレンジ

三石神社から下山し、只見線の田の口踏切から要害山の裾の向こうに会津のマッターホルンと呼ばれる蒲生岳(がもうだけ)がちらりと見えた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

要害山の中腹にある三石神社へ登った後、そこから少し北上し、戦国時代から続いた会津と越後を結ぶ八十里越の関所だった「叶津番所」と、番所後方の築300年程度といわれる国重要文化財「旧五十嵐家住宅」に立ち寄った。

カメラ SIGMA dp0 Quattro
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
21mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード ティールアンドオレンジ

「福島県の重要文化財に指定されている「叶津番所」。正面からより後方からのほうが私は気に入った。
【使用機材】 SIGMA dp0 Quattro

カメラ SIGMA dp0 Quattro
シャッタースピード 1/400s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
21mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード ティールアンドオレンジ

番所後方の「旧五十嵐家住宅」横に立ち、秋の風景を撮る。
【使用機材】 SIGMA dp0 Quattro

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F7.1
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 70mm
焦点距離
(35mm換算)
70mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード 風景

「叶津番所」から只見川を渡った原っぱから蒲生岳を撮影。
標高は828mだが、山頂直下は険しい岩場があり初心者には厳しい山のようだ
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

HPで、自然首都・只見と謳うだけあり、只見町の自然は予想以上に奥深かった。町の南部にある会津朝日岳(標高1,624.2m)と、越後山脈に位置し新潟県魚沼市にまたがる浅草岳(標高1,585.5m)は立派な山で共に一日がかりの登山となり、蒲生岳(標高は828m)の登攀も半日を要する。私は、只見町の自然を探索するならこの町に数泊しないと時間が足らないと悟った。それなら文化的な建物を見ようと、只見町から南東に位置する南会津町大桃居平にある農村歌舞伎舞台へ向かった。山間部を流れる伊南川沿いを1時間ほど走り、駒嶽(こまがたけ)神社内にある大桃の舞台へ到着した時刻は午後3時前だったが、周囲を山で囲まれ、陽の光がある時間はあまり残されてはいなかった。大桃の舞台は、幕府直轄の天領だった江戸時代に農民歌舞伎が行われていた舞台だ。農民歌舞伎は、江戸時代に流行した伊勢参りの際、江戸で観た歌舞伎を村に持ち帰ったのが始まりといわれている。現在では、毎年8月上旬に町内の郷土芸能が上演される。

カメラ SIGMA dp0 Quattro
シャッタースピード 1/30s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
21mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

「舞台の間口7.64m、奥行き8.56mの現在の大桃の舞台は明治28年に再建され、国の重要文化財に指定されている。花道は上演時に設けられている。
【使用機材】 SIGMA dp0 Quattro

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/125s
絞り値 F4.5
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 320
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード シネマ

「舞台中央は、平舞台より一段高い固定二重、上の二重の前後には唐紙(からかみ)を入れることができ、その奥は二重下の面と同じ高さに床が貼られ楽屋となっている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 400
焦点距離 105mm
焦点距離
(35mm換算)
105mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード ティールアンドオレンジ

南会津町のHPで、正面上部に破風(はふ)があり、正面の小廂(こびさし)がついた切妻造(きりづまづくり)で、全国でも珍しい兜造(かぶとづくり)のかやぶき屋根と紹介されている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art
シャッタースピード 1/320s
絞り値 F5.6
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 400
焦点距離 105mm
焦点距離
(35mm換算)
105mm
ホワイトバランス 晴れ
カラーモード 風景

大桃の舞台がある駒嶽(こまがたけ)神社に遅い午後の光が差し、赤いカエデが輝いた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art

大桃の舞台を撮影した後南下して、伊南川沿いにそびえ立つ奇岩で紅葉の名所として知られる屏風岩まで足を伸ばした。ここは国道352号線沿いにあって大型駐車場もあり、直ぐ側に宿泊施設もあるので訪問客が多く、カメラを持ったシニアのグループが紅葉に感動して写真を撮っていた。

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 0.3s
絞り値 F6.3
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 10
焦点距離 14mm
焦点距離
(35mm換算)
14mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード ティールアンドオレンジ

紅葉の名所として知られる屏風岩。陽が落ちて気温が急激に下がった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

カメラ SIGMA fp
レンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
シャッタースピード 1/6s
絞り値 F8.0
露出モード M-マニュアル露出
ISO感度 100
焦点距離 15mm
焦点距離
(35mm換算)
15mm
ホワイトバランス 色温度指定
カラーモード 風景

伊南川沿いの紅葉はどこを見ても見頃だった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art

この日、南会津郡の西部を散策して地理的な位置関係も少し分かってきた。下郷町、南会津町、只見町、檜枝岐村の4町村からなる南会津郡は、本州にある郡としては最も面積が広い。豊かな自然だけでなく、歴史や文化も大変興味深いものがある。郷土料理と温泉も魅力的なので目的地を絞り、連泊で訪れたい地域だ。

恵みの森

  • SIGMA
  • コンテンツ
  • 第261回 福島県南会津郡西部を散策 / Exploring the western part of Minamiaizu District, Fukushima Prefecture