第268回
ゴールデン・キャニオン・トレイルからレッド・カテドラルへ / Golden Canyon Trail to Red Cathedral
February 17, 2021
デスバレー国立公園内で最も有名なビューポイントのひとつであるザブリスキー・ポイント(Zabriskie Point)の西に位置するゴールデン・キャニオンの奥から周辺の風景を見渡す。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
デスバレー初訪問の友人二人と私は、まだ暗いうちにキャンプ場を出て8km南のザブリスキー・ポイントへ向かった。この朝の冷え込みは非常に厳しかったが、私達が到着する前に20人ほどの人が既に三脚を立て日の出を待っていた。写真のセミナーが行われていたようで、日の出時刻にはカメラのシャッター音が響き渡っていた。
朝陽に染まるマンリー・ビーコン(Manly Beacon)。この日はこの風景の裏に位置するゴールデン・キャニオンを歩くことになったが、この朝は計画に入れてはいなかった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
日の出後、朝の冷え込みが残るキャンプ場に戻ると殆どのサイトで焚き火を囲んで朝食を取るキャンパーの姿が見られた。前夜に薪を使い果たしてしまった私達は、寒さに耐えながら朝食を取った。そして、この日ロサンゼルスへ戻る二人の友人はテントをたたみ、私はいいサイトが空いたのでテントをそのサイトへ移動させ、キャンプ場から24km南にあるナチュラル・ブリッジというトレイルへ向かった。
テキサス・スプリングス・キャンプ場から100mほどの土地は乾いた荒野が広がっている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
キャンプ場の東にある丘も歩くには楽しい場所だ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
デスバレーには色鮮やかな岩層が見られ、その色は様々な金属の酸化によって起こるそうだが、キャンプ場に面した丘も淡い紫色に染まっていた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
キャンプ場から南へ5.5kmほど南下するとゴールデン・キャニオンというトレイルの入り口が見え、このトレイルを少しだけ歩いてみることになった。ザブリスキー・ポイントから見たマンリー・ビーコン(Manly Beacon)と呼ばれる縞模様の堆積岩の西に位置しているゴールデン・キャニオンは、公園のサイトに「金色の丘と曲がりくねった狭い渓谷の迷路の風景」と紹介され、スタート地点からドラマチックな景色が広がっていた。少しだけ歩くつもりでいたが、渓谷は奥へ行くほど景色がよくなり、レッド・カテドラルと呼ばれる赤い岩壁まで歩いた。トレイルヘッドから片道2.4kmの距離、176mの緩やかな上りだった。トレイルは、レッド・カテドラル手前の分岐点で南へ歩き二つのトレイルを繋ぐ歩き方もあったが、日中は気温が急激に上がり陽射しがかなり強くなったのでレッド・カテドラルまでの往復を歩くだけにした。
ゴールデン・キャニオンは歩きはじめからドラマチックだった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
曲がりくねった狭い渓谷の迷路を歩く。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
乾いた砂地の地面を歩く
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
カメラの位置と構図を決め、渓谷を歩く自分の後ろ姿を動画で撮影。
同行した友人に手動のスライダーを動かしてもらった。
赤い岩壁のレッド・カテドラルへ向かって歩く。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
全てが乾き切っていた渓谷。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
トレイルから逸れて突き出た岩を撮影。この岩山は、ザブリスキー・ポイントから見たマンリー・ビーコンで、この場所からは岩の裏側を見ていたことを後日知った。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
レッド・カテドラルが近くなり見上げる。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
岩のトンネルを潜ってレッド・カテドラルへ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
屈まないと頭をぶつける区間は唯一の難関で、ここで引き返す人もいた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
レッド・カテドラルの真下に到着。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
レッド・カテドラルを背にして歩いて来た渓谷を見下ろす。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
朝の冷え込みがうそのように気温は上がり、レッド・カテドラル横を薄着の女性が軽快に歩いて来た。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
岩のトンネルを通り抜けてトレイルへ戻る。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
ゴールデン・キャニオンで幅の一番広い区間。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
行きと帰りでは陽の当たり方が違い、何処を見ても絵になる渓谷だった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
ゴールデン・キャニオンをレッド・カテドラルまで歩くと、当初予定していたナチュラル・ブリッジというトレイルへ向かう時間は残されていなかった。キャンプグラウンドまで戻った後、二人の友人はロサンゼルスへ向かい公園を去った。独りになった私は、陽が沈む前に簡単な夕食を済ませ早寝した。翌朝もザブリスキー・ポイントへ夜明け前に行ってみると私が一番乗りで、日の出時刻になっても人は少なく静かな朝だった。日の出を撮影し、キャンプグラウンドに戻るとすぐにテントをたたみ、まだ朝の空気感が残るデスバレーを後にした。
この日移動したサイトには木が茂り、その中にテントを張った。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
デスバレー国立公園内で有名なザブリスキー・ポイントから見る風景。朝陽が差し込む時間の流れをタイムラプスム動画で撮影。この朝は後方に見える山脈の上に雲が浮かび、雲の動きも入れての撮影は45mmが最適だった。
朝の陽光で光る190号線の路面。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
様々なドラマチックな風景があるが、砂地に石が転がる広大な土地は、私にとってデスバレーらしい風景だ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art
ゴールデン・キャニオンから見える突起した岩は、ザブリスキー・ポイントから見るマンリー・ビーコンだった。渓谷からは岩の裏側が見えたのだが、事前に知っていたら歩き方が少し変わっていたかもしれない。次回来る機会があれば、日の出を撮影後、ザブリスキー・ポイントから見てマンリー・ビーコンの左側から裏手に回り込むように歩き、レッド・カテドラルへ到達してみたい。そして、夕陽に染まるマンリー・ビーコンをゴールデン・キャニオンから撮影出来たら最高だ。その日は長い一日になるので、十分な水と食べ物を持参し時間をかけて望みたい。