第308回
観音崎砲台群 / Kannonzaki Gun Battery Group
November 22, 2022
砲台を結ぶ煉瓦隧道。男性が犬と入って行った煉瓦造りのトンネルは砲台施設の一部で、神奈川県立観音崎公園内には陸軍によって築かれた砲台施設が良好な状態で残っている。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary
軍の施設跡に興味を持った私は、10月中旬、千葉県南房総市の大房自然公園に残された要塞施設跡を散策した。その後、共に東京湾を護る目的で造られた対岸の三浦半島・観音崎にも砲台群が残されていることを知り、11月3日(文化の日)、県立観音崎公園の一部を散策した。
日の出時刻の30分前に公園内の第2駐車場に車を停め、日の出の撮影地として考えていた観音埼灯台まで登ったが、敷地内はまだ閉まっていた。私は視界が開けた場所を求めて丘を登り下りして汗だくになり、日の出を撮った場所は観音埼船舶通航信号所の少し下の遊歩道からだった。
観音埼船舶通航信号所が建つ周辺は木々で覆われ開けた視界がなく、少し下り戻った遊歩道から船舶が出入りする東京湾越しに日の出を撮影した。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
日の出を撮った後は第一砲台跡まで下り、そこから引き返して観音埼船舶通航信号所まで登り、第二砲台跡に立ち寄った後は煉瓦隧道を通り抜けて海の見晴らし台(第三砲台跡)まで歩いた。見晴らし台から東京湾を眺めた後は煉瓦隧道まで戻り、戦没船員の碑、三軒家砲台まで歩いた。公園の南側には下りなかったが、南門砲台跡から日の出を撮り砲台巡りをしたほうが良かったかもしれない。
日本最古の砲台のひとつである、第一砲台の大砲が設置されていた二つの砲座を結ぶ煉瓦造りのトンネル。
東の東京湾からは全く見えない位置にあり、昇って来た太陽の光は全く届いていなかった。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
砲台を結ぶ幅の広い軍道沿いの壁も重厚な造りで趣があり、人物撮影の背景に良さそうだ。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
第二砲台も日本最古の砲台のひとつで、敵から見られない森の中に造られている。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary
第三砲台へ至るレトロな煉瓦造りのトンネル内はヒンヤリとしていた。
カラーモードはシネマを選択。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary
煉瓦造りの暗いトンネルを出ると光が差し込む幻想的な光景が待っていた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
薄暗い砲台施設から見晴らし台まで来ると東京湾が眩しく輝いていた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
第二次世界大戦や海難事故の犠牲となった6万人余りの船員の慰霊のためのモニュメント。この日は快晴で抜けるような青空だった。
カラーモードはFOVブルー。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary
砲座の間に掘られたここには弾薬庫があるようだが、立ち入り禁止になっていた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
迷彩柄が残る三軒家砲台の砲座跡は木漏れ日で美しかった。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary
付属室の扉はいい感じで錆び、南京錠がかけられたかんぬきは重量感があった。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
砲台跡は敵から見られないような場所に造られたため草木が生い茂る薄暗い場所にあったが、観音崎公園からの眺めは良く、遠くの景色から手を伸ばせば届く被写体まで撮影した。登り下りもさほど厳しくなく危険な場所もないので、カメラを持って気軽に来られる場所だが、自分のいる位置が分かりにくかったので、地図をプリントアウトして持参すべきだった。
日の出時の鳥の元気な鳴き声からスタートしたこの日は、陽が当たる場所と日陰の寒暖差が大きな一日だった。
観音崎
撮影風景
砲台跡を巡り、静止画と動画を撮ったこの日の撮影状況。