第245回
新レンズ3本抱えて別府ブラブラ
April 04, 2023
怒濤の新製品ラッシュである。CP+ 2023で開発発表されたニコンZマウント用レンズに加えて、3本ものコンテンポラリーラインのレンズが登場した。Iシリーズの「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」、「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」、そしてAPS-Cフォーマット用の「SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary」だ。一足お先にこの3本を持ち、九州・大分は別府をブラブラとしてきた。
安宿を出て街に出る。前夜はさまざまな酒場をハシゴして街の情報を仕入れたので瞼が重い。まずはガード下にあるべっぷ駅市場へ向かった。ここは惣菜屋などさまざまな店が軒を連ねている。そこで「ジャンボいなり(120円)」を買って、市場内に設けられた休憩所でパクリ。「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」はこういう引きのない場所で活躍する。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary
市場を出て別府湾方面へ歩き始める。街中ではサクラの花が咲き始めていて実に華やかだ。枝を大きく広げるサクラを板壁越しに「SIGMA fp L」で捉えた。新カラーモード「ウォームゴールド」が春の空気感を演出してくれる。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary
古い建物や教会を見学しながら歩を進める。気になった路地には必ず入り、佇まいを撮影していく。ちょっと歩くといい感じに風に吹かれた暖簾が魅力的なホルモン店を発見。レンズを「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」に交換してシャッターを切った。この50mm、実に軽快でイイ。「SIGMA 50mm F1.4 DG DN | Art」をリリースしたばかりだというのに、すかさず同じ焦点距離を出すシグマは何とも罪な会社である。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
別府には味のあるアーケード街がいくつも存在する。商店街好きとしてはたまらない街だ。何回も往復してその雰囲気を堪能した。「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」は前ボケも後ボケも自然でいい感じ。明るい「SIGMA 50mm F1.4 DG DN | Art」は勝負レンズ、軽量コンパクトなこの「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」は常用レンズとして使い分けられそうだ。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
別府は温泉の街だ。ちょっと歩けば小さな温泉場をいくつも見つけることができる。そのどれもが地元に根ざしており生活の一部になっている様が感じ取れた。年季の入ったその姿を「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」で捉えた。「ウォームゴールド」でややアンダー目の露出がよく似合う。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
夜には賑わうであろう界隈に来た。ライブハウスや大人のお店が密集しているエリアだ。「ネコがいそうだな」と思っていると、さっそくちょっと寄り目のネコが登場してくれた。そのネコの写真を撮っていると、ふだん面倒を見ているという高齢の女性がエサをあげに来たのでしばしの間ネコ話しを。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
裏通りは「Foveon物件」の宝庫である。昭和の雰囲気を濃厚に残す建物や看板の意匠、通りから発せられる温泉観光街独特の湿気を伴った空気感が何とも言えない。ベイヤーセンサーの超高解像度カメラ「SIGMA fp L」で撮影して回る。Iシリーズの絞りリングを回す感触も心地よい。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary
歓楽街とショッピングモールを越えて海に出た。別府湾である。レンズを再び「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」にチェンジ。マリーナに停泊するボートと山桜が咲き誇る高崎山を、このレンズはいとも簡単に包み込んで写しとってくれた。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary
別府の名所「別府タワー」に登った。創業65周年を迎えてこの1月27日にリニューアルした全高100mの塔は、泉都・別府を360度に渡って見渡すことが可能だ。設計者は東京タワー、通天閣などを手がけた内藤多仲氏である。「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」はこのような展望台での撮影が実に楽しい。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary
さてまた街中に戻るとしよう。レンズをAPS-Cフォーマット用の「SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary」に交換し、ブラブラと竹瓦温泉まで戻ってきた。混雑していないようだったのでひとっ風呂浴びたかったが、機材満載のバックパックがロッカーに入りそうもなかったので断念。仕方なく外観を撮影して引き上げることにした。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary
この「SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary」はフルサイズ換算約35mmなので街中スナップで使いやすい。F1.4と明るいので低照度のシーンやボケを活かしたい撮影に向いている。チョイ絞りでの描写もシャープなので6100万画素を誇る「SIGMA fp L」でのクロップ撮影も楽しい。宿までの帰り道、この新レンズでの写りを堪能しながらブラブラと歩いた。しかし「ノオスモキング」の貼り紙がいいではないか。
【使用機材】 SIGMA fp L, SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary
「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」、「SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary」、APS-Cフォーマット用の「SIGMA 23mm F1.4 DC DN | Contemporary」と3本のレンズを手に別府の街を撮り歩いたが、この組み合わせはなかなかいい感じであった。17mm、フルサイズ換算35mm、50mmとで狭い温泉街の撮影には不自由しなかった。
このあとも大分県を撮って回ったが、軽量コンパクトな3本だったのでブラブラ撮影がとても快適だったことを最後にお伝えしておきたい。