ユッカ・バレーにある石の彫刻 /
Stone Sculpture in Yucca Valley

日の出から間もなくモハーベ砂漠にある海抜約1,000mの町、ユッカ・バレーに到着すると、澄んだ空気と抜けるような青空が待っていた。この日の目的地は、ブラックメサと呼ばれるユッカ・バレーの丘陵地帯に石を敷き詰めたアンドリュー・ロジャースという人のランド・アートだったが、目的地に到着する前に何箇所かに立ち寄り、青空の下で写真を撮った。

朝の9時過ぎに目的地に到着した。ジョシュアツリーの横の小さな看板を見ると、目指すランド・アートはその前の丘陵地帯にある事がわかった。私は車をそこに停め、カメラリュックを背負い大きな石がゴロゴロ転がる坂道を登った。サインもなく余分に登ってしまい少し損した気になったが、何とか枯れた草の斜面に造られた石のランド・アートにたどり着いた。ハイデザートと呼ばれる比較的標高の高い砂漠地帯は、夏は暑く冬はかなり冷え込み風も強いが、この日はハイキングに適度な気温で風もほとんど吹いていなかった。写真を撮り終えて車を停めた場所に戻りサインをよく見ると、撮影した「Rhythm of Life」と名付けられたランド・アートの横にもう一つ、「Atlatl」というランド・アートがあることに気がついた。ランド・アートまでの傾斜は結構きついので一瞬迷ったが、再度登って「Atlatl」を撮影した。

ランド・アートを撮影後、数多くのテレビショーや映画が撮影されたパイオニアタウンに立ち寄った。

石を敷き詰めて造ったランド・アートは、海抜約1,000mの乾燥した砂漠地帯の突起したブラックメサと呼ばれる斜面にあった。足場は悪く、作業はかなりの労力を費やしたと思われるが、私の滞在した時間帯にここを訪れた人はいなかった。比較的気候の良いこの時季でも人影はないので、夏場の訪問客はほとんどいないだろう。作者は多くの人に見せる為に造ったとは思えないが、この近辺に来る機会がれば足を運んでもらいたい。