第174回
Foveon物件を
ティールアンドオレンジで
April 22, 2020
いよいよ「Foveon Quattro」センサーで人気のカラーモード「ティールアンドオレンジ」を楽しめる日がやってくる。「SIGMA Photo Pro」6.7.3と、sd / dp Quattroシリーズ用の新ファームウェアのリリースが4月23日(木)と迫ってきた。新型コロナウィルスの影響で日本は緊急事態宣言下にあり、ブラブラと写真撮影を楽しむことができない。なので過去に撮影した「Foveon物件」画像を室内で「ティールアンドオレンジ」化してニヤニヤとしようではないか。SIGMA fpのベイヤーセンサーとの描写の違いをジックリと堪能して欲しい。今回も以前撮影した写真を現像していてついつい夜更かししてしまった。それくらい面白いのである。
さて、カメラを新ファームウェアにアップデートするとどうしても撮影したくなってくるはず。そういう場合は散歩時に自宅近くの撮影にとどめよう。その際はしっかりとマスクをし「三密」状態を避け、帰宅時には手洗いを励行して欲しい。なぜなら我々は来年登場予定(もしかして再来年?)の「FFF(フルフレームFoveon機)」を手にして、フルサイズセンサーで「ティールアンドオレンジ」を堪能しなければならないからである。COVID-19を打ち負かさないといけないのだ。
風の強い日、川崎市の工業地帯を歩いた。とある資材置き場にあったクルマのカバーが風にはためき鈍い光を反射していた。SIGMA sd Quattro H に SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art を装着して、その様子をキャプチャーした。その素材感と「ティールアンドオレンジ」の渋い色味が気に入った。
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art
このカットも川崎臨海部でのもの。幹線道路近くに立っているバス停をアップで撮ったが、工業地帯の粉塵が表面にこびりついていた。Foveonセンサーはそのザラザラとした感じをリアルに描写してくれた。「ティールアンドオレンジ」の発色が空気感を演出した。
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art
この時はあてもなく伊豆半島の漁港をブラブラと歩いていた。斜光が差し込む倉庫が目にとまり SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art で切り取った。年季の入ったザラついた壁はまさにFoveon物件だ。何気ないシーンも「ティールアンドオレンジ」にすると印象的に変化してくる
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art
青春18きっぷを使って訪れた敦賀港。ボードデッキから夕陽を眺める家族連れを狙った。「ティールアンドオレンジ」は傾いた日射しの記憶を濃厚に蘇らせてくれた。帰りに駅前で一杯飲んだ思い出も華麗に脳裏に浮かんだ(笑)
【使用機材】SIGMA sd Quattro H, SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art
とある洋館を SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art で。年代物のガラスを透過してくる鈍い光、重厚なトーンが「ティールアンドオレンジ
」によく似合う。シグマユーザーならこのカラーモードにマッチする「Foveon物件」画像がたくさんストレージに眠っているはずだ。ぜひ掘り起こしてみよう
【使用機材】SIGMA sd Quattro H, SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art
江ノ島で仲良くなったノラネコ。SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art でくつろいでいるところを撮らせてもらった。「ティールアンドオレンジ」の発色がネコの模様にピッタリだ。シャープかつリアル感あふれる描写はFoveonセンサーならでは。ネコも立派な「Foveon物件」である
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art
児童公園に鎮座している遊具を SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art で撮影した。このレンズはSIGMA sd Quattro H に装着するとほぼ50mmという長さになるので重宝している(SGVレンズシリーズの1本目という記念すべき製品である)。遊具の半透明部分の細かいスクラッチ感と、「ティールアンドオレンジ」の色味、トーンがいい雰囲気である。
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art
銀座の片隅にある歴史的建造物をあおってシャッターを切った。「SIGMA Photo Pro」6.7.3でコントラスト高めに、ややアンダー目に現像した。カラーモード「ティールアンドオレンジ」を適用し、その場で感じた印象をダイナミックに仕上げた。やはりFoveonセンサーの解像感は堪らない。早くフルフレームで味わいたいものである。
【使用機材】 SIGMA sd Quattro H, SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporary
もし素晴らしいカットが現像できたら「#Foveon物件」「#ティールアンドオレンジ」とハッシュタグを付けてTwitterに投稿してみよう。シグマファン同士で写真をオンラインで楽しめたら幸いだ。