シグブラ
第52回:春の気配を感じて銀座周辺ブラブラ

春の気配を感じて銀座周辺ブラブラ

March 12, 2015

徐々に春めいてきた。暖かいのはもちろんだが、日が長くなってきたのが何よりも嬉しい。所要を済ませて午後から撮影に出かけても、写真を撮る時間がたっぷりあるのがいい。今回も SIGMA dp3 Quattro を持って午後からブラブラと撮影に出かけた。

のんびりと路線バスに乗って都心に向かう。日比谷公園で下車して、まずは園内をブラブラと散策だ。やや肌寒いが天気予報ではこれから日が差して暖かくなるとのこと。公会堂や木々の芽を撮りつつ、空を見上げながら銀座方面に歩く。

交差点を渡るときにパーッと太陽が顔を出した。たちまち街は明るい光に包まれ、コントラストが至るところに生まれた。ビルが作り出す陰影を SIGMA dp3 QUattro で切り取る。

銀座を過ぎ築地の辺りまで来るとだいぶ気温も上昇してきた。歩いているせいもあるがほんの僅かに汗が滲む。クッキリと明瞭な太陽光線が、街の深い部分にも差し込み始めた。スポットライトのように強烈な光が思いがけない場所を照らす。

市場周辺などを撮影し隅田川を渡る頃になるとやや空が色づいてきた。ひと月前だと薄暗くなってカメラを仕舞う時間帯だ。まだまだ写真が撮れる明るさなので、このまま足を延ばすことにする。花粉症の人は大変だろうが、やはり春は嬉しい。

ただ暖かくなったせいか眠気もMAXだ。どこかで珈琲でも飲みたいが、明るい時間が惜しいのでつい歩いてしまう。日が暮れたらどこかのカフェでも入ろう。

ブラブラと撮り歩き、豊洲にある廃橋に到達した。高層マンションとショッピングセンター、そして工場に囲まれながらポツンと残る貨物線の遺構だ。周辺にあった線路や踏切はだいぶ前に撤去されたが、この橋だけは当時のまま運河を跨いでいる。

高層ビルの間から差し込む光が橋を照らし出す。 SIGMA dp3 Quattro は浮かび上がった橋の歴史を克明に捉えてくれた。LVF-01を装着して撮影すると隅々までフレームを確認できるし、手ブレも防げるのだ。何よりもこのカメラは被写体との距離感が絶妙でとても気持ちいい。このあとも多くのカットを撮影し東京駅までブラブラと歩いた。結局珈琲も飲まず、次回は dp Quattro シリーズを3台持ってどこをブラブラしようかなあ、と考えながら帰りのバスに乗り込んだのであった。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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