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一緒に過ごす日々を作品に、
あなたは主役だと伝えたい

ART
17-40mm F1.8 DC
Impression

by 相武えつ子|Etsuko Aimu

私は写真を撮ることが好きですが、子どもが生まれてからは、写真を撮るという行為はツールとしての意味を持つものになりました。

成長を残すためのツール、自分の気持ちを伝えるためのツール、親子が繋がるためのツール、というように。写真を撮ることは私の子育てに欠かせない行為でもあるのです。

私はどんな時も撮ってきました。そのため、カメラは私たち家族の日常をいつも見つめています。
今回は春先のそんな家族と暮らしの風景を撮影しました。

いつも遊んだ海の晴れた日も曇りの日も、気持ちが弾んだ絶景も、一緒に温かい飲み物を飲んだ寒い朝も、心が動いたことを感じた夕暮れも、すべての日々を作品にしたい、一緒に過ごす日々の美しさを伝えたい。
そして「あなたは誇らしく美しく、あなたの人生の主役だよ」と伝えたい。
そう思って写真を撮ってます。

そのためレンズの描写にこだわり、普段は大口径の単焦点レンズを使っています。ただ、暮らしの様々なシーンを撮る中で、単焦点レンズは画角に合わず瞬間を逃したり諦めることもありました。

このレンズは27.2-64mm相当をカバーし、今まで逃しがちだった広角域から標準域で画角を変えられるので、撮りたい気持ちに忠実に撮ることができます。

暗いシーンも瞬間を逃さず撮影できました。どんなシーンでも、F1.8の開放から単焦点レンズのような美しい描写が得られ、今まで通り「あなたは人生の主役だよ」と伝えたい私の気持ちにも寄り添ってくれる点が特に気に入りました。

子ども達は大きくなりましたが、撮ってほしい自分をカメラの前で演じるような姿や、それでもまだ幼さが残る動きや話し方に感じる成長も、私が残したいと思う姿なので、動画でもよく撮影しています。

このレンズはインナーズームのためバランスを取りやすく安定して動画撮影を行え、フォーカスブリージングも気にならなかったので、目で見たままを自然に残すことができました。

私にとって写真を撮ることは対話であり、親子が繋がるツールでもあります。

写真には、私が美しいと思ったり、その子らしいと思ったり、残したいと思ったことが自然と表れてきます。そうすると、私が感じたことを口に出さなくとも、写真を通して撮った意味、撮られた意味を子ども達が想像できる。

撮った写真をどう思うかは自由で、結果より撮影の中にある対話や想像という経過を大事にしたいと考えています。

最短撮影距離の短さを活かして思いっきり近寄れるのも親子ならでは。そんな距離感を楽しむのも対話の一つです。

このレンズでこれからどんな風景が撮れるか楽しみです。

日々の美しさ、私が残したいこと、子ども達に伝えていきたいこと、これからも頼れるこのレンズで丁寧に撮っていきたいと思います。

Behind the Scenes

ABOUT

相武えつ子

フォトグラファー

愛知県在住。結婚を機に写真を始め、出産後から自身の子どもの写真を撮り続けている。カメラや暮らしに関する業種で子育てと写真について発信している。