第299回
広島県の瀬戸内海沿岸 / Seto Inland Sea coast in Hiroshima prefecture
June 08, 2022
夕方、宿泊先のオーナーに勧められて上った広島県呉市川尻町にある鉢巻山展望台は、町と港、本州と下蒲刈島を結ぶ安芸灘大橋(あきなだおおはし)、瀬戸内海に浮かぶ島々が一望出来る絶景スポットだった。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
午後4時、大型犬と泊まれるという理由で予約したJR呉線の安登駅前の宿に到着した。宿のオーナーに「瀬戸内海を入れた夕焼けの写真を撮りたいのだけど、何処かいい場所がありますか?」と尋ねると、オーナーは「ここは太陽が西の山へ沈むので海と夕陽を一緒に入れるのは無理だけど、瀬戸内海の眺めは最高だから鉢巻山展望台がお勧めですよ」と言われた。私は安登駅周辺を少し撮影した後、9kmほど西の山にある展望台へ車で上がった。展望台からの眺めは確かに絶景だったので、タイトル写真に使用した写真を含め沢山の写真を撮影した後、海を入れた夕焼けが撮れる場所を求め海岸線へ向かった。
飾りっ気のない安登駅に立つ、小学6年生が描いたハイキングコースマップは、西陽を受けとても色鮮やかで目に焼き付いた。次回安登に来ることがあればこのマップの通り歩いてみたい。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
川尻港の東にあるドックに大型フェリーが停泊し、焼けた空は海面に映り込んでいた。刻一刻と暗くなる堤防に上り、静かな波の音を聞いていると穏やかな気持ちになった。カラーモードは迷わずサンセットレッドを選択。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
港周辺で夕焼けが撮れて気を良くした私は、スーパーで地のものとビールを購入し、宿で夕食を取り、早めに寝込んだ。
翌朝、鉢巻山展望台から日の出を撮るため暗いうちに宿を出た。瀬戸内海は少し霧が出て霞んでいたが、満足出来る日の出が撮れた。
太陽は本州に少しかかった場所から昇った。数週間前だったら瀬戸内海から昇る日の出が撮れたと思うが、この朝も良い日の出だった。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
朝陽に染まる瀬戸内海は少し霧が残り幻想的で、川尻港から出て行く漁船がとても小さく見えた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
日の出を撮った後、山を下り海岸線を東へ向かった。海岸線では牡蠣の養殖に使う牡蠣いかだを作る作業を初めて目撃した。
JR呉線の安芸川尻(あきかわじり)駅の少し南の線路脇で見かけたしめ縄。
線路の向こう側にある新宮神社と関連があるのだろうか。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
牡蠣の養殖で使う牡蠣いかだを作る作業が行われ、竹を運んで置いていく音に竹の重さを感じた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
牡蠣いかだを作る作業場にホタテの貝殻が積まれてあった。夏に孵化した牡蠣の幼生は約2週間海中を漂い、その後海中の岩などに付着する。養殖ではこの時期にホタテの貝殻を海中に入れ、牡蠣の幼生を付着させる。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
牡蠣の養殖いかだが浮かぶ瀬戸内海沿いをさらに東へ走り大芝島へ渡った。面積1.70 km²、周囲5.8kmと小さな島の漁港には小型漁船が浮かんでいた。この島では近海漁業や牡蠣の養殖が行われ、山腹でのビワやミカン栽培も盛なようだ。
Google Mapで見つけて立ち寄った大芝島のモンサンミシェルと呼ばれる場所。干潮時に渡れるのだが、もう少し潮が満ちていたほうが絵になったと思う。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
大芝島のモンサンミシェルまでは道が狭いので1kmほど手前の大芝港に車を停めて歩いた。
先端部分は非常に綺麗な海に囲まれている。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
静かな大芝港で釣りを楽しむ親子の会話が響いていた。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
大芝島では、大芝島のモンサンミシェルと呼ばれる場所は面白かったが、東広島市で唯一「瀬戸内海国立公園」に指定され、干潮時には大芝島から見るとハート型に見える小芝島(動画で最後のカット)も興味深く、大潮の干潮時には大芝島とつながるようだ。大芝島からは大芝大橋で本州に戻った地点から約17km東へ走り、安芸の小京都と呼ばれ、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「たけはら町並み保存地区」に立ち寄った。
レトロな「たけはら町並み保存地区」は、撮り始めたら切りがないので数カットだけ撮って終わりにした。
【使用機材】SIGMA fp L, SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary
広島県呉市安登駅前の宿は、大型犬も泊まれるという理由で宿泊し、そこを起点として広島県の瀬戸内海沿いを初めて旅した。宿のオーナーが、ここは島々を橋で渡って行けるのが魅力だと話していた。撮影した安芸灘大橋で下蒲刈島(しもかまがりじま)まで渡り、愛媛県今治市の岡村島まで、全部で七つの橋で七つの島を結ぶルートは、庭園に置かれている飛び石のように見えることから「とびしま海道」と名付けられた。映画のロケ地にも使用されるこのルートは近いうちに是非旅してみたい。
広島県呉市にあるJR呉線の安登駅前の宿に宿泊し、そこから瀬戸内海沿いを東へ旅した。
穏やかな瀬戸内海沿いで日の出と夕陽も撮れ、楽しい旅だった。
この日、使用した軽量・コンパクトな新レンズ、SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryは、SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryと持った感触が同じなので、カメラに装填する時よく見ないと間違えるほどだ。超広角ズームでありながら、インナーズームに仕上がり、円型フィルターが使えるのも有り難い。Artラインに引けをとらない画質が得られるこの2本は非常に良い組み合わせだ。この2本に望遠ズームSIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporaryを持てば、広角側16mmから望遠側400mmまでカバー出来き、荷物に制限がある一人旅でも撮れない画角がほとんどなくなった。