第47回:アメリカの東の果てからカナダの小さな島へ(後編)
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

アメリカ合衆国の東の果、メイン湾沿岸のタウン、カトラー(Cutler)には、朝の気配がまだ残っていた。空から陽光が惜しみなく注がれ、メイン湾から大西洋へと繋がる港は眩しく輝いていた。穏やかな水面に浮かぶ船を数えながら、太陽がいっぱいな光景を、超広角ズームレンズいっぱいに写し撮る。

使用機材: SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:8 mm

カナダ、ニューブロンズウイック州(New Brunswick)のカンポベッロ島(Campobello Island)北端で、灯台をしばらく眺めていると、霧雨が激しくなった。私は島の最北端から南に引き返すことにしたが、テネシー州から来たカップルと島に住む老人は、まだ灯台を眺め話し込んでいた。
島の最北端は、人差し指のような地形の先端にあり、北へ細長く突き出ている。先端部分を走る道、ライトハウス・ロード(Lighthouse Road)北端の行き止まりまでの約400m間は、狭い部分は幅50mもなく、陸地と水面との境界線上を走る不思議な空間だった。ライトハウス・ロードを少し南に戻ると、島のメインロードであるルート774となり、そこから少し南に進みメインロードから東へ行く道、ヘッド・ハーバー・ワーフ・ロード(Head Harbour Wharf Road)を少しだけ走ると、狭く細長い入り江にある港に行き着いた。入り江は、細長い人差し指のような島の北端と、太い親指の先のような地形の間に位置し、港は人差し指側に設けられている。
島の地形はとても入り組んでいて、島民はその地形を必然的にうまく活かして暮らしているように見える。港には比較的小さな船が停泊し、雨が止んだ港を歩き回っていると、1艘の小さな船が湾から戻ってきた。船からは、日焼けした若い大柄な男2人が港に上がってきた。彼らは、解禁日が迫るロブスター漁のため、船の点検をしていたのだ。島の先端の小島に建つ灯台のことを彼らに訊いてみると、「引き潮のときには歩いて行けても、すぐに戻らないと水が上がってきて、しばらく小島に取り残されること。泳いで帰ろうとして何人か流されて溺れ、見た目より激しい潮の流れがあり、とても危険なこと」を教えてくれた。

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港には、小型の船が規則正しく停泊していた。寂しい灰色の空の下、海から戻る漁師を暖かく迎えているような赤い実がひときわ目を惹く。

使用機材:SIGMA SD1 + MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:105 mm

入江の港からメインロードに戻り、突き出た北端から島の本体部分に戻ると、西岸に面したウィルソンズ・ビーチ(Wilsons Beach)沿いにある桟橋に車ごと進入する。L字型に造られた桟橋のコーナーに、ひとりの男が力いっぱい、何度も何度も釣り竿をファンディ湾に投げ込んでいる。その度にビュービューと風を切る音をたて、オモリが付いた釣り糸が遠くへ伸びていく。「何が釣れるんですか?」と尋ねると、「サバ」とぶっきらぼうに男は答えた。

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男は気合を入れ、湾というよりも、雲の切れ目が見えはじめた空に向け、釣り竿を投げているようだった。その瞬間を捉えると、肉眼では認識できなかった釣り糸とオモリが、桟橋の臨場感と共に高画質なセンサーに焼き付いていた。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:23 mm

桟橋に1台のピックアップトラックが停まり、ベースボールキャップをかぶった男が停泊する船に乗り込んだ。電源を取りに桟橋に上がってきた男に何をしているのか尋ねると、今日は舟の掃除で、明日の朝7時半に出て、仲間と3人で湾に潜り、夕方5時に桟橋に戻るという。そして、「ウニ、ウニ」と日本語で笑いながら叫んだ。「明日の朝、桟橋に来て舟を見送るよ」と私は言った。

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彼はウニを獲るダイバーで、獲ったウニは業者に売り渡すだけで、自分では何もしないという。舟のメンテナンスは時間がかかるが、何もしていない日も多く、そんな日はゴルフをするのだと言った。

使用機材:SIGMA SD1 + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:85 mm

私はメインロードを南に下り、カナダと米国の友好のシンボルとして、両国によって管理されているルーズベルト・カンポベッロ・インターナショナル・パークの東岸に出てみた。

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島の東南岸は、石ころだらけの海岸になっていて、人っ子一人いない。オフシーズンの静けさを感じるいい海岸だった。

使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm

ルーベックの北東岸に建つ洒落た宿に、この夜宿泊しようと思っていた。しかし、島の北端に建つ灯台を見た後は、島に泊まるのもいいなと思いはじめた。ルーベックから橋を渡り、カンポベッロ島に入ると同時に通過したカナダの入国管理局(税関も兼ねる)で、今日の夕方までには島を出ると告げていた私は、狭い島は移動に時間がかからないので、念のため入国管理局に戻り、今夜は島に泊まる可能性があることを伝えた。その後、島の中央部の西岸沿いに建つモーテルに立ち寄ると、オフィスには誰もいなかった。入国管理局でもらった案内書に載っている電話番号にかけると、すぐそばに住むオーナー夫婦がモーテルに現れた。宿泊することに決め鍵をもらうと、昼頃立ち寄った島の中央の西岸から突き出た半島の先にある波止場(North Road wharf)に再び向かった。

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昼頃とは違う光景が見たくなった波止場の夕方。厚い雲に覆われ暗かった昼と大きな変化は感じなかった。

使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm

波止場からは、モーテルでも入国管理局でも聞いた、この時期島で唯一オープンしているレストランに行く。誰もいないレストランで食べることもできたが、私は夕食をモーテルに持ち帰った。

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フレンチフライとタラのフライをオーダーした。外は薄暗くなり、女性店員の顔がよく見えない。窓越しに受け取った夕食は、ずっしりと重かった。

使用機材:SIGMA DP2x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F3.5 | 焦点距離:24.2 mm

モーテルに戻る短い道中、厚かった雲が切れ、夕陽が差し込みはじめた。モーテルに戻ると、部屋にも入らずレンズを西に向ける。

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まったく期待していなかった夕焼け。モーテルは10室あり、湾に近いほうが若い部屋番号になっていて、私の部屋は2号室だった。沈んでゆくまぶしい太陽に向け、超広角レンズで、モーテルとカンポベッロ島のサンセットを大きく写し込む。

使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm

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昼頃灰色の空の下で撮影した風景が、夕焼けに染まっていた。西の夕焼け空と共にスローシャッターで、風になびいていたカナダの国旗の音も切りとる。

使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/15秒 | 絞り値:F16.0 | 焦点距離:50 mm

モーテルの部屋に入るとすぐに夕食にありつくも、あまりの量に半分も食べることができなかった。この夜、宿泊客は私だけのモーテルは、静まりかえり、聞えるのは風の音だけだった。もしかしたら、私はこの月いっぱいで閉まるモーテルの最後の宿泊客だったかもしれない。
翌朝目を覚まし部屋のドアを開けると、しとしとと雨が降っていた。濡れた路面をゆっくりと走り、ウニを獲りに行く船が7時半に出る桟橋に向かった。桟橋に着くと前日会った男の船は、すでに桟橋から少し離れて行くところだった。叫んだら声が届きそうな距離に浮かぶ舟に女1人、男2人の姿が船の灯りに青白く浮び上がっていた。3人は桟橋に立つ私の方をちらりと見た。船は見る見るうちに桟橋から離れて行き、暗い湾へ消えて行った。ルーベックから橋を渡りカンポベッロ島に来ると時間が1時間進むが、私の時計はルーベック時間で、まだ6時半を示していた。

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雨が降る寒い朝。舟はウニを獲りにファンディ湾に出て行った。カメラを車のサイドミラー置いて、微かに見える船を追いながら、静かにシャッターを押す。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:0.4秒 | 絞り値:F2.8 | 焦点距離:50 mm

桟橋からは、島の北端に建つ灯台に向かった。北端の行き止まりの駐車場に来ると、ここで夜を明かすと言っていたテネシー州から来ていたカップルのバンはなかった。雨は止んだが厚い雲に覆われた暗い朝、ファンディ湾の静かな波の音に耳を傾けながら、灯台から規則正しく放たれる神秘的な赤い光りに見入っていると、前日の朝の真っ赤に染まった朝焼けを思い出した。引き潮で、灯台が建つ小島まで歩いて行ける砂浜が現れていたが、すぐに消えそうな砂浜を歩いて、灯台が建つ小島まで行こうとは思わなかった。潮が満ちてきて戻れなくなる恐怖心より、「行けない場所、畏敬な場所」として、心に留めておきたいという気持ちが強かった。

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ファンディ湾の濃霧、高潮、危険な岩から船を守ってきたヘッド・ハーバー灯台(Head Harbour Lighthouse)。灯台が建つ小島まで渡れる砂浜が、微かに見えていた。カンポベッロ島が浮かぶファンディ湾は、世界で最も潮の満ち引きが大きく、その差が15mにもなるところもある。

使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/13秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:50 mm

灯台からモーテルに戻り、簡単な朝食を取った後、天気も良くないのでゆっくりしていると、窓から陽の光りが差し込んできた。私は鍵を郵便受けに入れモーテルを出て、島の南まで走り朝のルーベックを眺めた。

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曇り空だった前日とは、違った風景に見えた。島の南西岸に建つマルホランド・ポイント灯台(Mulholland Point Lighthouse)の影に入り、超広角ズームレンズで朝の空気を写し込む。

使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:8 mm

カンポベッロ島から橋を渡ると、アメリカの入国管理局を通過する。若い男性局員が、三脚やカメラバックが置かれた車の後部座席を覗き込むように見て、思った以上に多くの質問をしてきたが、通過する車が少ないので私との会話を楽しんでいるようだった。最後の質問は、「果物等は持ち込んでいないか」で、私は「ドーナツなら持ち込みましたよ」と返すと、局員は笑って「それでは良い一日を!」と言った。ルーベックに戻ると、前日見なかったタウンの南へ行ってみた。

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カンポベッロ島から渡ってきた橋に並行するようにネットが張られたビーチバレーコート。マルホランド・ポイント灯台も、はっきりと見える。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:30 mm

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ボートが置かれていたが、潮が満ちてくると水の上に浮かぶのだろう。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:26 mm

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引き潮で現れた草は、潮の強い匂いが漂い、朝陽に輝いていた。大口径中望遠マクロレンズで、草の1本1本を繊細に描写する。

使用機材:SIGMA SD1 + MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:105 mm

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犬と散歩をする女性が、南の海岸に向って歩いて行った。私も海岸に向かって歩いて行くと、引き潮で大きくなった神秘的な海岸が広がっていた。

使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm

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古い小屋が海岸に建っていた。青い水面の向こうに見えるのはカンポベッロ島。文句のない快晴になった。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:17 mm

小さな岬のような先端にあるタウンの中心から南西に走り、ノース・ルーベックに行ってみる。ルーベックの北側は林に囲まれている半島のような地形でかなり大きく、先端まで行かずに引き返し、アメリカ本土最東端のタウン、ルーベックに別れを告げた。

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ルーベックの北端の小さな入り江から、カンポベッロ島の南西部を見る。満潮時は、海水が入り江の木の根元まで上がってくるようで、辺りは湿地帯になっている。

使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm

前日イースト・マキアス(East Machias)からルーベックまで走って来ようと思い、分岐点を見過ごし走ることができなかった州道191号を、この朝はルーベックからイースト・マキアスに向け南西に走った。州道からはいくつかの入り江と湾が見えたが、予想したような海際を走る道ではなく、ほとんどの区間をさほど高くない樹木に囲まれ、ほぼ直線の道を南西に進み直角に右へ曲がった。そこには教会が建ち、小さな港があった。港の建物の内装工事をしている大工の仕事をする音が、静かな港に響き渡っている。彼らのトラック3台が州道沿い停り、私はその隣に車を停めた。沿岸のタウン、カトラー(Cutler)に、さんさんと陽の光が注ぎ、入り江の水面が眩しく光っている。桟橋からウニを獲りに行く舟を見送った雨のカンポベッロ島の朝が、遠い昔の出来事に思えてくる。気温も上がり、ジャケットを脱ぎ、目を閉じ、たくさんの陽の恵みを受けていると、映画「太陽がいっぱい」のラストシーンを想い出す。
「カトラーにようこそ!」年配の女性が犬と共に太陽を背にし、私の方へ歩いてきた。背筋を伸ばし、きびきびとした動きの女性は私が日本人だと知ると、「海岸に暮らす人間として、津波で亡くなられた方と、日本の復興に心の底から毎日祈りをささげています」と言った。女性は、14年前に亡くなった母親が、灯台のキーパーだったことや、カトリックではあるが禅の教えも好きなこと、ゲストハウス持っていること等を、はっきりとした口調で話してくれた。

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州道191号が、ほぼ直角に曲がる角に建つ教会の入り口から、地図ではリトルリバーと記されている入り江方向を見る。話しかけてきた女性と犬が歩いて来るのが遠くに小さく見える。モノクロで、静かで穏やかな沿岸のタウンを描写した。

使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/640秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:11 mm

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教会方向を背景に、話しかけてきた女性と犬。ここにストップサインが必要なのか分からない。

使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm

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話しかけてきた女性が犬と歩いてきたSTEAMBOAT RD(蒸気船の道)を南に歩き、カトラー港を見る。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm

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女性のゲストハウスのすぐ前から港を見る。夏には長期で滞在する人もいるという。

使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:25 mm

カトラーで、直角に曲がった州道191を北東に行くと、間違えたイースト・マキアスの道の分岐点に戻る。その少し手間に白い教会が建ち、紅葉した葉がまだ少しだけ残る1本の木が立っていた。

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冬がすぐそばに迫るメイン州の北東海岸で、紅葉した木がまだ見られるとは思っていなかった。この地域で、紅葉した葉がまだ残る最後の木だったかもしれない。

使用機材:SIGMA DP2x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24.2 mm

前日の朝、分岐点を見逃したことで、この日走ることにした州道沿いの紅葉を見ながら、「結果的には、間違えて良かった」と思えた。何よりも、アメリカの東の果てに、日本の復興に毎日祈りをささげてくれる人に出会えたのだから。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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