第76回:国境沿いの集落カンポ(Campo)の冬
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第76回:国境沿いの集落カンポ(Campo)の冬

カリフォルニア州サンディエゴ・カウンティーの南東部にある小さな集落カンポの中心地から、南に少し下るとメキシコとの国境にたどり着いた。そこにはどこまでも続く高いフェンス前の道を隔て、パシフィック・クレスト・トレイル(Pacific Crest Trail)南端を示すモニュメントが建っている。この地域の気候とは思えない冷たい風が吹く小高い丘で、私は鉄のフェンスを背景にした木製のモニュメントにレンズを向けた。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:30 mm

カリフォルニア州サンディエゴから眩しい朝日に向ってフリーウェイ(I-8)を走り、ゆるやかな山を上って行くと雪が山々を薄っすらとカバーしている。フリーウェイを下りて田舎道を南へ走ると、州道94でもあるカンポ・ロードに突き当たった。地元の人が最もよく集まる場所だろうと思われるT字路周辺には幾つかの店が建ち、私はガソリンスタンドでトイレを借りることにした。用を済ませトイレの鍵をレジに返すとメキシコ系の若い女性が、「サンキュー、サー」と言い、老人がドーナツを乗せたトレイを持ちガソリンスタンドの店内に入って来た。配達されてきたばかりのドーナツは美味そうだったが、リンゴとバナナを食べたばかりの私の胃袋には大きなドーナツは入らなかった。スタンドの駐車場に戻るとUSボーダーパトロール車が私の車の隣に停まっている。ボーダーパトロール隊員の姿は見なかったが、国境が近いんだと肌で感じた瞬間だった。

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色のあまりない冬の田舎道を走って来ると、送電線につく赤いボールが浮かんでいるように見えた。送電線の下から見上げて撮ると、細い送電線も描かれたようにクリアーに写し出されていた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:7.90 MB

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ドーナツを積んだピックアップ・トラックと店の間を何度もゆっくりと往復していた老人。このトレイに乗るドーナツが最後で、一番大きなドーナツ。「写真を」と頼むと、ドーナツを嬉しそうに見せてくれた。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:10.79 MB

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T字路側に建つカンポの掲示板。掲示物が少なかったが目を惹いた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.31 MB

T字路からカンポ・ロードを南へ走ると草原地帯が広がっている。放牧された牛の間をピックアップ・トラックがゆっくりと走るのが見える。餌を落としているようだ。トラックを運転する男が牧場のゲートを開けたので手を上げると、男も手を上げた。アイザックという名の牧場で働く男は気さくで視力がとてもよく、「丘の木の下に鹿が見えるよ」と指を差したが、私にはよく見えなかった。

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所々に大きな石と木を見るカンポの草原。冷たいが、気持ちのいい風が吹いていた。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:17.32 MB

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自由に動き回る牛の間をピックアップ・トラックが歩くように動くのんびりとした光景。ホールドしやすい望遠ズームレンズで、ピックアップ・トラックにフォーカスしてシャッターを押す。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:400 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.74 MB

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少し話しただけで人の良さが分る牧場で働く男。背景である風景の自然なボケ味は、この地で焦らず自然体で生活する男を自然に描写する。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.38 MB

アイザックと話した後、T字路に建つ地図にも大きく記され、牛が放牧されている草原からも見えた鉄道ミュージアム(Pacific Southwest Railway Museum)に向かった。9時から5時まで週末のみオープンのミュージアムのゲートに到着するとゲートは閉まり人影もなく、私はカメラを首からぶら下げ周辺を歩き回った。9時を15分ほど過ぎると50歳前後の白人女性がミュージアムの敷地から車で現れゲートを開けた。
まず最初にギフトショップに立ち寄ると、往復約19Kmを1時間半で走る列車が11時に出るから乗ってみたらと勧められたが、私はミュージアムの見学だけにした。 広いミュージアムの敷地を歩いて行き古い機関車と列車の間に立つと、逞しく大地を切り開いたアメリカの精神を感じ、その力強さに圧倒されそうな気がしてきた。

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大きなミュージアムの敷地で最初に見た列車。超広角ズームレンズで、大地を走って来た歴史を感じる列車と鳥が舞う空を大きく写しこむ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.04 MB

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圧倒的な存在感があった重厚な機関車にカメラを向ける。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:8.82 MB

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古い列車が展示されていた。ペンキが剥がれた列車の表面の質感だけでなく、カメラは時の流れも克明に捉える。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:17.42 MB

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この朝、訪問者は数人だった鉄道ミュージアムに冷たい風が吹きぬけ、雲が空を覆いはじめた。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.37 MB

鉄道ミュージアムからはカンポ・ロードから離れローカルな道(Forrest Gate Road)を走り、パシフィック・クレスト・トレイル(P CT)南端に向った。途中ボーダーパトロールの車とすれ違い、パトロール隊員が声をかけてきた。私とパトロール隊員は車に乗ったまま窓ガラスを開けて話をした。「P CTの南端に行くんですよ」と伝えると、「トレールを歩くんですか?」と訊くので、「いつか歩きたいけど、今回はただ写真を撮るだけですよ」と答えた。メキシコ系アメリカ人に見える陽気な若いパトロール隊員は、P CTはくねくねと曲がりながら進んで行くから自分は歩く気がしないといい、尋問と言うより世間話が多く身分証明書の提示も要求しなかった。ボーダーパトロールの車とすれ違った場所からは、国境まで300mぐらいだった。ダート道を行くとダート道を横断するP CTの道標を見かけ、デコボコしたダート道を上り切ると鉄のフェンス前に出る。フェンス前には広いダート道が続いている。車をフェンスの横に停め写真を数枚撮るが、ここに長くいられないと感じる。数分後、すれ違ったパトロール隊員が私の方にゆっくりと走ってくるのが見えた。彼は、「P CTのモニュメントはあっちですよ」と50mぐらい先の東の小高い丘を指差して教えてくれた。親切心からかフェンスの近くにいる私を誘導するためなのか分らなかったが、彼のお陰で周囲を探し回らずにモニュメントの前に立てた。

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国境から60mほどのP CTの道標。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.39 MB

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フェンスを境に左がメキシコ、右がアメリカ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:232 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.17 MB

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鉄のフェンスに威圧感を感じ、冷たい空気の中、冷たい鉄のフェンスにストロボを発光した。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM + EF-610 DG SUPER | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:9 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.39 MB

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小高い丘の上に建つパシフィック・クレスト・トレイル南端を示すモニュメントからカンポの草原地帯を見下ろす。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.90 MB

ダウンジャケットを着込むほど冷え込んできた国境からカンポの中心地を通り抜けて、牧場に働く男アイザックが住む辺りに向った。アイザックは自分の住む牧場の家のそばにパシフィック・クレスト・トレイルが通り、後で来てもいいよと言ったので、トレイルに興味がある私は彼の家とトレールを探したが簡単には見つけることは出来なかった。そのかわりに、国境側の道標にも書かれていたモリーナ湖(Lake Morena)に向った。季節外れの湖畔は閑散としていてP CTはなかなか見つけられなかったが、キャンプ場にある地図を参考にしてなんとかキャンプ場の側を通るトレイルを見つけ出すことが出来た。

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南端からここまでは約32kmで周辺は平坦な土地だが、1日でここまで歩く自信は私にはない。カナダ国境の北端まではここからさらに約4,200kmを歩く。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.97 MB

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錆びた鉄の上に張られた紙が剥がれかかっていてるパシフィック・クレスト・トレイルの道標を、中望遠マクロレンズでシャープに切りとる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + MACRO 70mm F2.8 EX DG | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/80秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:70 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:12.18 MB

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一部の区間をP CTと共有する道に入って来た3輪のサンドバギー。人影のないP CTに一時慌しい音が響いた。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:19.03 MB

カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州の国有林や保護された荒野を縦走するP CTのほんの一部の数百メートルを歩いた後、草原地帯を抜けカンポの中心地であるT字路に戻るとメキシコ料理店でタコスをテイクアウトし、寒いので外にあるテーブルでなく車の中で食べた。

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モリーナ湖の近くに見た動物。最近はペットとして飼う人が増えていると聞くアルパカだと思われる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:76 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.43 MB

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オーダしたタコスが美味かったメキシコ料理店は繁盛していた。次から次へと客が来てフードをテイクアウトして行き、その客のほとんどはメキシコ系の人たち。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.21 MB

T字路からはカンポ・ロードを東へ走った。古い車が放置されている何かの工場のような建物の横を通り、草原地帯を走って行くと丘陵地帯に入り木が多くなり、カンポ・インディアン居留地内に入ったことを告げるサインが路肩に建っている。さらに東へ行くと、道の左右は岩の壁が迫る渓谷のような場所に出る。その上には高い鉄橋が掛っていた。私は車を路肩に停め鉄橋を見上げたが、その高さに驚く。鉄橋からは少し東へ走り教会の裏にある色彩豊かに見えた墓地に近づいてみた。教会前の道ですれ違った車は、若いカンポ・インディアンの女性のようだった。教会からは来た道を引き返しそのままカンポ・ロードを西へ走り、小雨がぱらついてきたカンポを後にした。

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(Pacific Southwest Railway Museum)のサイトに(High Bridge)と紹介されていたが、こんな鉄橋を渡る列車には怖くて乗りたくはないと思う高い鉄橋。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:8.14 MB

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教会の裏にある墓地。寒空に造花の花輪が、遠くから目を惹いた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.71 MB

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教会の前に車を停めると、首輪をしていない犬が私に近づいて来た。攻撃的でもないがフレンドリーでもない犬はすぐにどこかへ行ってしまったが、この辺りを見守る犬だろうか。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.92 MB

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古い車が放置された工場のような建物だと思ったのは、自動車のミュージアムだと後で気がついたが、この日は人の気配は全くなかった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.11 MB

小高い国境に建つパシフィック・クレスト・トレイル南端の木製のモニュメントは、鉄のフェンスとは全く異物のように見えた。19世紀後半、カンポ周辺の国境地帯は、アメリカの軍隊、メキシコの軍隊、そして先住民族の間に多くの事が絡み争いごとが起こった。国境のフェンスから撮影した写真の中に、数百メートル先の丘に数台のUSボーダーパトロール車が写っていたが、小高い丘で写真を撮っていた私を観察していたのは、出会った若いパトロール隊員だけではなかったようだ。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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